「コミュニケーションエラーが無くなると生産性が向上する」は本当か?

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働き方改革関連法が施行されれば、企業は労働時間を減らしながら収益を上げることがますます求められます。人事部主導による制度改革や、現場社員個々人の善意に依存していたのでは限界があります。今まで以上に“組織を挙げた” 取り組みが必要になってきます。テレワーク、RPA、HRテックなど、働き方改革にちなんで様々なソリューションが出てきています。そういったハード面(制度、仕組み、技術)を整えると同時に、ヒューマンコミュニケーションというソフト面を高めることが欠かせません。さもないと、「仏作って魂入れず」ということになりかねません。


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よしっ!我が船も会議を増やしてコミュニケーションエラーを改善しよう!

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ハイっ!!!

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コミュニケーションが良くなると生産性が向上するらしいからな!

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ハイっ!!!

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(そんなんで生産性が上がるわけ・・・)

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(コミュニケーションエラーが多いのは船長だけだろ)

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(お腹すいた~ランチ何にしようかな~)

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じゃぁ早速、今日の議題は、、、
次回の議題を何にするかを皆で議論しよう!!!

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ハ? ハイっ!!!  (((会議のための会議!? 生産性ワルっ!!!)))


 

s_IMG_丸山.png世代間のコミュニケーションのギャップはいつの時代もありますが、職場でのコミュニケーションが様々な経営課題の根本的な原因と最近よく耳にします。「コミュニケーションは大事だ」ということは皆がわかっていることだとは思いますが、具体的に組織のコミュニケーションを良くしていくために何から手を付けてよいか迷っています。


s_IMG_原田.pngはい。一方でこれといって対策をしていない、もしくはITツールの導入のみという対策の仕方も目立ちます。そもそもコミュニケーションと生産性の相関関係をしっかりと認識しない限り、抜本的に改善しようという気持ちもおきませんし、行動も変わりません。しかし、近年この相関関係を明らかにしようという取り組みが進み、それが証明されつつあります。今回は、コミュニケーションと生産性の相関関係を見ながら、何から手を付けたほうが良いのかを見ていきましょう。


 

コミュニケーションエラーが生産性を下げる?

 
「会議終え 本音を言いに 喫煙所」

これはサラリーマン川柳コンクールにあった川柳で、作者に聞いたわけではないので会議の内容は分かりませんが、多くの企業でもよく見かける光景ではないでしょうか?

会議の主催者も参加者も、本来は生産性を上げるためのコミュニケーションの場として会議を主催し、開催しているにも拘らず、結果的にはムダな会議、つまり生産性を下げる会議になってしまう。もちろんその原因には会議の進め方や会議前後の準備の技術などもあるのですが、根本的には「コミュニケーションエラーが改善されると生産性が向上する」という強い想いがないことが原因ではないか?と思います。なぜなら、この強い想いがないことが、会議の進め方や会議前後の準備の技術などの向上を妨げることになり、結果的に生産性の向上を阻害するムダな会議を行うことになっていると考えられるからです。


コミュニケーションエラーの改善は生産性向上のためだけでない

 
エンゲージメントの向上、離職率の防止、人事・評価制度の改訂等、様々な経営課題が次々に出てくる昨今の企業経営ですが、これらの課題への対策もまた「コミュニケーションの良さ」が決め手であることは衆知の事実として知られています。

これが事実であるならば、コミュニケーションエラーが改善されると、エンゲージメントも離職率も人事・評価制度の機能化もうまくいくことになるので、コミュニケーションはもっと経営の中でも重視され、改善がどんどんされても良いはずです。しかし、多くの企業で聞かれるのは「コミュニケーションエラー」への悩みです。ちなみにHR総研の2019年1月の上場及び未上場企業の人事責任者・担当者への調査では回答216件中、

  • 社内のコミュニケーションに課題がある 73%

  • 社員間のコミュニケーション不足は業務の障害になる92% 

 との回答がありながら

  • 社内の情報共有が十分できている 2% 

という回答になっていました。問題意識がありながらも手が打ち切れていない背景には何があるのでしょうか?技術論は当然ですが、やはり「コミュニケーションを良くすると生産性も良くなる」という思いにはいたっていないので、投資や教育、工夫改善などに経営者、社員ともに、十分な取り組みがされていないのではないでしょうか?

 

生産性の高い社員はコミュニケーションをよく取っている

 
東京大学の「経営行動化學ハンドブック」を読むと、「従来の経済学は労働者を単なる生産要素として扱ってきたが、人事経済学における扱いは、労働者は自ら意思決定を行い、努力水準や行動を選ぶものとして扱う」とあります。

また「強い絆・弱い絆」で有名なハーバード大学の社会的ネットワーク理論によるコミュニケーションの研究成果、あるいはウェアラブル端末(腕や頭部など、身体に装着して利用することが想定された端末)を着けてもらい、動線や対話の回数、内容を分析する研究などが行われています。

もともと経営学の中では研究対象によくあがっていた「コミュニケーション」が、経済学の世界でも「人」そのものへの見方を変え、「人」と「経済」、言い換えれば「人」と「生産性」の関係を解き明かす研究として盛んになってきており、それらの研究をAIやITが後押しをしていると言えます。

そのような中から、「生産性」や「成果」と「コミュニケーション」の関係において次のようなことがわかってきています。

  • フリーアドレスデスクのようなオープンワークスペースでのコミュニケーションの頻度は意外と低い
    <人間のコラボレーションに対するオープンワークスペースの影響:イーサン・.バーンスタイン他>

  • 設計の難易度とエンジニア間のコミュニケーションには相関関係があり、難しい設計過程ではコミュニケーションは密になり、簡単な過程ではその逆。製品品質で問題が起きるのはコミュニケーションがほどほどな、難易度がほどほどな設計箇所。
    <複雑な製品開発における品質に対する組織構造と製品アーキテクチャのミスアライメントの影響:ビラル・ゴクピナール他>

  • 優秀な営業パーソンは自覚無く、フリーアドレス制の社内において「Walking Around型」で、しょっちゅう誰かから話を聞いていて自席にいることは少ない。<ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会 上席研究員 鹿内氏>

  • ハイパフォーマーのプロジェクトマネジャーはプロジェクト初期の動き出しが非常に早く、顧客に提供する情報量が多く、メンバーと頻繁にコミュニケーションを取る。
    <早稲田大学 大湾氏>

このように「コミュニケーション」の研究は目覚ましく進歩してきており、特に「コミュニケーションエラーが改善されると生産性や成果が良くなる」ということも発見されてきています。

自社において成果を上げている人、いない人、生産性を上げている部門、そうでない部門などを観察して、その動線やコミュニケーションの量や質の違いを見つけてみることが生産性や成果を上げる上でとても大切なことではないでしょうか。

 

コミュニケーションと生産性のつながりを分析する


「高生産性の裏に良いコミュニケーションあり」はどんどん実証されてきています。自社でどんなコミュニケーションの特徴が高生産性につながっているかを分析してみましょう。

しかし、データサイエンティストや研究者によると、それを「調査」して分析しようとすると現場の人が普段と違う言動をしたりする(バイアスがかかる)ことがあるようです。あくまでも「さりげない観察」「ありのままの文章・記録を見る」「ありのままの報告を聞く・見る」というアクションが大切になります。その方が動線の違い、コミュニケーションの違いを正確に把握できて、生産性との関係が把握しやすくなります。

 

 
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働き方改革関連法が施行されれば、企業は労働時間を減らしながら収益を上げることがますます求められます。人事部主導による制度改革や、現場社員個々人の善意に依存していたのでは限界があります。今まで以上に“組織を挙げた” 取り組みが必要になってきます。テレワーク、RPA、HRテックなど、働き方改革にちなんで様々なソリューションが出てきています。そういったハード面(制度、仕組み、技術)を整えると同時に、ヒューマンコミュニケーションというソフト面を高めることが欠かせません。さもないと、「仏作って魂入れず」ということになりかねません。

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