OKRブーム?の背景(その2:そもそもOKRとは?)

OKRとは?

OKRは目標管理のメソッドです。Objective&KeyResultの頭文字を取ってOKRと呼ばれています。ハイアウトプットマネジメント~人を育て、成果を最大にするマネジメント~(著者: アンドリュー・S・グローブ他)でその原型が紹介されました。Objectiveは野心的な目的(どこへ向かいたいのか?)KeyResultsは目的を支える主要な結果(目的をどのように達成させたいか?)のことです。例えば「コールセンターの利用満足度日本一を獲得する」をObjectiveとしたら、「回答完了率97%以上」「回答完了時間1分以内」というKeyResultsを設置しKey Resultsを達成すると「利用満足度日本一」が獲れるという因果関係が確認できれば、OKRとして正しいと言うことになります。

OKRのメリット

最も大きいメリットは、社員各自の目標が会社の目的に対してしっかり「意味付け」されることです。会社の目的と個人目標のつながりを社員が強く実感できるようにすれば、より大きな力が生まれます。OKRの一般的なメソッドは、

1.まず経営がObjectivesとKey Resultを生み出す

2.それを受けて部門がObjectivesとKey Resultを策定する

3.部門のそれを受けて個人がObjectivesとKey Resultを設定する

となっており、経営のOKRから部門、個人のOKRまでが一本のでつながっていきます。そうなれば、個人の目標に意味が生まれ会社のObjectivesに向かって一丸となってがんばっていけるという状態になるというわけです。

KPIとOKRの違い

KPI(KeyPerformanceIndicator)もOKRも「目標達成のための中間指標を設定する」という点では一緒です。KPIとOKRの違いは、KPIは導入を部門単位で決めるのに対しOKRは全社で決めるという点です。つまり全ての部門と個人のOKRが達成されれば会社のOKRも達成されるように設計する際に使用する中間指標がOKRです。

OKRの運用

1.OKRの進捗は「見える化」し「シェア」をする

「半期に一度振り返る」という従来の目標管理ではなく常に意識できるように図表等にし、進捗があれば書き換えるなどする。

2.1on1ミーティングで達成を支援する

従来からある目標の進捗管理ではなく、達成のための「不安」や「障害」を聴き、マネジャーとして「支援できることはないか?」をメンバーと一緒に考え、その支援をする。

3.OKRへフォーカスする

設定したOKR達成以外の仕事について、マネジャーがそれを整理する。それが発生した場合「やる・やらない」「今すぐ・後で」を整理してメンバーがOKR達成に集中できるようにする。

OKRと人事評価を直接結び付けない

「常識はずれの野心的目標を設定して失敗したとしても、きっと何かすばらしいことをやり遂げたことになる」とはラリー・ペイジ(Google創業者)の言葉です。「困難だが不可能でないこと」にチャレンジするからこそ人は最大の力を発揮します。今も多くの組織で行われている従来型の目標管理とその評価制度は、目標を管理することで評価を適切に行うことが目的となってしまいがちで、社員がその評価の低下を気にしてチャレンジしないという悪影響が起きていると言われます。この悪影響を取り除き、目標管理の本来持っている「チャレンジによる能力の発揮」という本質を復権させたのがOKRだとも言えます。

まとめ

経営から部門、個人が「一本の線でつながる」ことによる組織パワーの発揮というOKRの基本精神は本来の目標管理の基本精神と言えます。しかし、以前からそう考えて目標管理(方針管理)を行ってきたがうまくいっていない会社も現実にはあります。次回はOKRの基本精神を活かすためのポイント「OKRブーム?の背景(その3:OKRが教えてくれるもの)」をお送りします。


【関連記事】OKRブーム?の背景(その1:ノートレーディング)

「ノーレイティング」の本質は「社員の可能性の最大限発揮による会社能力の最大化」です。そのための「高頻度フィードバック」「マネジャーのマインドセット」はOKRでも重要視されています。


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