EE(エンプロイー・エクスペリエンス)とは何か?

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次世代リーダーの育成プログラム
-変革の起点となる人づくり・組織づくり-
「変化が常態(当たり前)化」した現在、組織に「変革のうねり(揺らぎ)」を創り出せるリーダーの育成・輩出が求められています。次代を担うリーダー(リーダー候補者)への研修をトリガー(きっかけ)にして、その後の組織開発の諸施策につなげていき、「挑戦し続ける組織づくり」を進めるプログラムです。

EEとは?

Employee Experience(エンプロイー・エクスペリエンス)とは「従業員の経験」のことです。2017年頃に、「業務・施策・職場の環境などの働く人に影響を及ぼす因子によって作られるもの」だと言われ始め、現在では簡単に言うと「従業員が会社の中で体験する経験のこと」とも言われています。さらに、その経験は「本人や組織にとって価値があるものかどうか?がとても大切である」という考え方のことでもあります。「価値がある」という意味は、「従業員がより満足する」「従業員のエンゲージメントがより進む」「従業員の健康状態がより良くなる」や「組織がよりまとまる」などを指しています。

また、特に人事や管理職には必要な考え方だと言われており、最近ではAirbnb社(バケーション・レンタルサービス最大手企業)で人事部の呼称が「エンプロイー・エクスペリエンス」となっていたり、freee社(会計クラウドサービスの開発・運営会社)では総務人事部門のことを「メンバーサクセスチーム」としている例もあるくらいです。

ではなぜ「EE」が人事や管理職のミッションなのでしょうか?「EE」は、そもそも会社と社員との全ての接点において発生します。よって「入社前」から「採用」、そして入社後の「研修」「配属」「評価」「異動」「退職」までの、全ての段階で「EE」が起こると言えます。また、業務を行う時には自部門だけでなく他部門との関係も日々発生します。その「他部門との関係」も「EE」の起因になります。このように入社してから退職するまで、また多くの部門が関わる課題が「EE」だけに人事と管理職の重要なミッションであるとされています。

各社が今、「EE」に力を入れているのはなぜか?

「エクスペリエンス」と言えば一足先に「マーケティング」の世界でCX(Customer Experience:カスタマー・エクスペリエンス=顧客経験価値)という言葉が随分話題になりました。商品やサービスの購入前後のプロセスや利用時に顧客が体験する「心地よさ」「驚き」「感動」「誇らしさ」などの、感覚的・感情的な付加価値も含めて会社のファンになってもらい、LTV(Life Time Value:ライフ・タイム・バリュー=顧客生涯価値)を獲得する、これがCXの狙いとされました。この背景には「市場のコモディティ化」があり、商品やサービスそのものの価値だけでは優位性が保てなくなり、競合との差別化を図り市場で優位性を得る必要があったと言われています。

では「EE」重視の背景には何があるのでしょうか?

・「働きがい重視傾向」の最近の若い社員また学生を、定着させる、惹き付けるため

・「働き方改革」において「NEXT生産性向上」のテーマは社員の健康度、満足度だから

という背景もありますがこれらをもう少し掘り下げ、要約すると、VUCA(ブーカ:Volatility変動性・Uncertainty不確実性・Complexity複雑性・Ambiguity曖昧性)の時代がその背景にあるからEEが大切になってきたと言えます。

例えば働く人に限らず、学生もその価値観は複雑化していますし、先ほどようにCXの背景には市場の変動性や不確実性があります。高いCXを創出するには社内の人が高い「EE」を感じている必要があります。なぜならそこで働く「人」こそが「差別化」の決め手になるからです。

また会社としてVUCAを乗り越えるためにもまとまりがありかつ柔軟な組織風土が必要です。それには一人ひとりの意識と行動を変えていかなければいけませんが、それを促進するものが必要です。それがEE」、つまり仕事をする中で、その体験から得る「心地よさ」「驚き」「感動」「誇らしさ」そして「気づき」なのです。従って「EE」は「組織開発」(一人ひとりへの人事施策への限界から生まれた組織そのものへ働きかける策)とも密接な関係を持ち、各社で今、重要視されているのです。

「EE」を高めるには

しかし、「EE」は大げさなことを人事や管理職がしなければいけない、あるいは「EE」にさけるリソースなんかない・・・と悲観される必要はありません。

以前「わがまま船長」でレポートさせていただいた「中途採用の社員にも導入教育は必要か?」「中途採用した社員の導入教育終了後のフォローのポイントにもありますが、入社後すぐ現場に放り込む…、つまり「採用は採用、育成は育成」と切り離して考える「会社目線」ではなく、連続した体験として捉え直し、「従業員(中途採用の社員)目線」で採用から入社後数ヶ月間を設計し直す、これこそが「EE」の考え方なのです。

このように「一貫性」という概念は「EE」を高めることにおいてはとても重要です。また、「順序」という概念も「EE」を高める上ではとても大切なことです。時たま行われる「研修」や「評価面接」などは、そのままでは従業員の目から見たら「点」にしか見えません。また例えば、「目標達成意識」がそもそもない社員に「営業スキルの研修」をしても意味がないですし、そもそも「会社の方針・戦略」に魅力を感じでいないのであれば、「がんばって目標を達成しよう」という気概も生まれません。このように「EE」を高めるには「従業員目線」で、

・「点」ではなく「一貫性」という視点で業務を設計し直す

・「思い付き」でなく「正しい順序」という視点で業務を設計し直す

ことが大きなポイントであると言えます。故に「EE」の話の中でよく出てくる「エンプロイー・ジャーニー・マップ」(人が入社し、退職するまでに、どのような経験をし、どのような感情を持ち成長していくのかを整理し、「EE」の向上に向けた施策を体系的に設計するための手法)はこの「一貫性」「順序」といった視点で問題を発見し、再設計するためのツールだと言えます。

他にも「EE」のポイントして、

 ・「EE」のPDCAサイクルを廻す

 ※出来れば定期的な「サーベイのためのツール」があると効果的な測定が容易に出来る。

・「動機付け要因」だけでなく「衛生要因」を改選する

 ※衛生要因とはハーズバーグが説いた「動機付け・衛生要因理論」の中で出てくる概念。
  

などが挙げられますが、経営や人事、あるいは管理職が「従業員目線」なのか?あるいは「会社目線」なのか?により、これらの施策の従業員の体験が変わってくることを考えると、「EE」成功・不成功の最も大切なポイントは「従業員目線」であると言えます。

まとめ

EE(Employee Experience:エンプロイー・エクスペリエンス)とは、社員が働く時にする体験の価値を高め、働き方改革や組織改革を成し遂げるための考え方です。EE最大化のポイントは人事や管理職が「従業員目線」で、業務の「順序」や「一貫性」を再設計することであると言えます。

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「変化が常態(当たり前)化」した現在、組織に「変革のうねり(揺らぎ)」を創り出せるリーダーの育成・輩出が求められています。次代を担うリーダー(リーダー候補者)への研修をトリガー(きっかけ)にして、その後の組織開発の諸施策につなげていき、「挑戦し続ける組織づくり」を進めるプログラムです。

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