2018年「テーマ別研修」に関するアンケート調査結果

テーマ別研修とは

テーマ別研修は「社員のスキル向上を目的とするもの」「会社としてのリスクマネジメントを目的とするもの」「従業員のモチベーション向上や人生設計の支援を目的とするもの」など、その種類は様々です。数ある研修テーマの中で今企業は何に力を入れて、どのような内容の研修を行っているのでしょうか?そしてどのような課題を持ち、今後どこに注力しようとしているのかについて見ていきたいと思います。 

【調査概要】

アンケート名称:【HR総研】人材育成(テーマ別研修)に関するアンケート調査

調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)

調査期間:2018年10月29日~11月5日

調査方法:WEBアンケート

調査対象:上場及び未上場企業の人事責任者・人材育成ご担当者

有効回答:187件

詳細URL:https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=219

 

どのような内容で研修を行っているのか?

「コンプライアンス研修」(57%)がトップ、続く2位は「ハラスメント研修」(48%)3位は「メンタルヘルス研修」(45%)で、5位の「個人情報関連研修」(40%)含めて、「会社のリスクマネジメントに関する研修」が上位を占める結果となっています。

HR総研ではこの結果を「トップ10の顔ぶれや実施率は若干の変動はあるものの、昨年の調査結果と大きくは変わらない」と述べています。またHR総研は「11位コーチング研修が昨年の15%から6ポイント増となっており、昨年あたりから導入企業が増えている1on1ミーティングでマネージャーのコーチング力が問われいることが影響した」とも述べています。

テーマ研修内容.png

 【図表1】実施している「テーマ別研修」

 今後強化する予定の研修は何か?

トップは「リーダーシップ研修」(30%)で2位の「コンプライアンス研修」(19%)、「ハラスメント研修」(19%)を10ポイント以上引き離しています。3位以下には、「コミュニケーション研修」(16%)、「キャリア研修」(16%)、「コーチング研修」(15%)が続き、HR総研は「昨年2位で20%を占めていたメンタルヘルス研修が、今回調査では10%にまで減少したのは働き方改革の推進で、労働環境が改善されたことも背景にあるのではないか」と述べています。

今後強化する研修.png

 【図表2】今後強化する予定の研修

ちなみに現在の「リーダーシップ研修」では、どのような内容を扱っているのか尋ねたところ最も多かったのは「リーダーとしての在り方・姿勢・役割意識」(80%)で、以下「部下育成」(63%)、「人間関係構築/コミュニケーション」(52%)、「組織マネジメント」(51%)と続き、この結果に対しHR総研は「昨年調査時の傾向と変わっていない」と述べています。

リーダー研修内容.png

 【図表3】リーダーシップ研修の内容

 「キャリア研修」は行っているか?

「実施していない」が全体の53%で、半数を超えています。従業員数300名以下の中小企業では、72%の企業が「キャリア研修」を実施していません。実施している企業では、「若手向けキャリア研修を実施」(32%)、「中堅向けキャリア研修を実施」(34%)、「シニア向けキャリア研修を実施」(18%)で、シニア対象の研修の実施は少なめです。従業員数が多い企業ほど、「キャリア研修」を実施しており、特に「中堅向けキャリア研修」の実施は、従業員数1001名以上の大企業で59%で他を大きく引き離しており、HR総研は「シニアになってからでは遅く、シニアになる前から意識を変えてもらう必要性を痛感しているからだ」と述べています。

キャリア研修.png

 【図表5】「キャリア研修」の実施

ちなみに「若手・中堅向けキャリア研修」の内容は「自己分析」などが多く、「シニア向けキャリア研修」では「セカンドキャリア(退職後)計画」や「ライフプラン設計」がメインになっています。HR総研は「キャリアを考えさせることが離職リスクにつながる」(寝た子を起こすな)いうコメントもあったと述べています。「キャリア研修」を行わない理由の1つとしてこれは以前から良く聞く声でもあり、「モチベーションアップ」「キャリア支援」という必要性はあっても離職を誘発しては元も子もないというジレンマが今現在も現場にはあると推測されます。

「ハラスメント研修」は行っているか?

役半数が実施しており、企業規模が大きくなるほど実施率が高く、従業員数1001名以上の大企業では71%、301~1000名の中堅企業では46%、300名以下の中小企業では31%の実施率となり、大企業と中小企業の間では、2倍以上の開きがあります。

ハラスメント研修.png

 【図表9】ハラスメント研修の実施

ちなみに研修内容は「セクハラへの認識」(86%)、「パワハラへの認識」(84%)「パワハラの判断基準・定義」(71%)、「セクハラの判断基準・定義」(68%)となっています。HR総研は「ハラスメントに対する認識不足を痛感しているコメントが散見され、これがハラスメント研修実施の背景にある」と述べています。

まとめ

企業が実施しているテーマ別研修の内容のトップは「コンプライアンス」、2位は「ハラスメント」でした。また今後強化の必要がある研修のトップは上記2つを押さえて「リーダーシップ」でした。人に影響を与えるポジションであるリーダーに「リスクマネジメント」(コンプラライアンス・ハラスメント)を教育しつつも、今までと違う「自律したリーダー」の排出に向けて「キャリア」の教育の実施も盛んになってきていると言えるのではないでしょうか。

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