日本のイノベーションは失敗している?

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「イノベーション・スピリットを呼び覚ませ」
~ 理屈・スキルより意欲と行動それは「脳機能の使い方」次第 ~

「新商品が出てこない」「イノベーティブなアイデアが出てこない」という話をよく耳にします。今回のレポートでは、〔新しいアイデア=知識×発想法×心的態度〕の内「心的態度(←脳機能の働き)」の観点から、お役立ち情報をお届けします。



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君の書く報告書から「イノベーション」と言う言葉を削ると量が1/3になっちゃうね。


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・・・

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日本のイノベーションはうまくいっていないと聞きますが…

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はい。必要性は理解していても根本原因に手が打てていないからです。

 


イノベーションにおける日本の国際競争力

下記の図は、2013年の「情報通信白書」からの抜粋で、イノベーションにおける日本の国際競争力は低下傾向にあることを示した図です。
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経済学者シュンペーターが「既存の技術・資源・労働力などを従来とは異なる方法で新結合すること」を「イノベーション」と定義したことは良く知られていますが、最近では「イノベーション」は、OECD(経済協力開発機構)とEurostat(欧州委員会統計総局)が合同で策定した国際標準(オスロ・マニュアル)において下記4つに分類されているそうです。

①プロダクト・イノベーション(新しく又は大幅に改善した製品・サービス)

②プロセス・イノベーション

③ 組織イノベーション

④ マーケティング・イノベーション

下図は2018年度の情報通信白書において日米企業へのアンケート結果を基に日米の大企業での直近3年間(組織イノベーション及びプロセス・イノベーションは3年以上前の取組も含む)のイノベーション実現度を比較した図の抜粋です。

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どのイノベーションにおいても米国企業の方が多く、組織イノベーションやプロセス・イノベーションについては、3年以上前の実現度は、米国企業(組織6.7、プロセス8.2)が日本企業(組織3.4、プロセス3.4)よりも高く、直近3年間の実現度については、米国企業(組織1.9、プロセス1.3)は日本(組織2.9、プロセス3.4)よりも低くなっています。これは、米国企業は3年以上前に両イノベーションを概ね実現済みである一方、日本企業は直近3年間に取り組んでいる企業が未だ一定数あることを示しています。マーケティング・イノベーションとプロダクト・イノベーションについては、日本企業では特にマーケティング・イノベーションが遅れています。 

イノベーションを成し遂げる上での危機感

イノベーションで諸外国に対して遅れを取っている…と言われてもイノベーションの必要性について理解していない人は少なく、多くの人がその必要性を感じているというのが実際のところではないでしょうか。
しからばなぜ、白書の言うように遅々として進まないのか…?実はその原因の一つに危機感の無さのようなものはないでしょうか?

1955年からの35年間、日本の人口は38%増加しています。消費の拡大は当たり前でした。また「世界進出」いわゆるグローバル化も80年代に果たし、市場は海外へと増大していきました。よってそれにつれてGDPも1995年に505兆円になっています。しかし1995年から、人口の伸びは静かに停滞が始まり、GDPもそこからは停滞気味です。この人口減少問題は誰もが聞いたことがあるとは思うのですが、2015年から減少局面に入り、今後さらに大きく加速していきます。まさに「人口オーナス期」はこれからなのです。

そうすると当然、縮小していく消費をめがけての競争は熾烈になっていきます。本当に消費する側に価値を提供できない会社は必然的に淘汰されます。これが、日本がイノベーションの必要な理由の本質だと思います。過去日本では、人口減少の危機は何度かありましたが、一番直近では「文明開化」「産業開化」という大規模なイノベーションでそこを乗り切っています。

イノベーションの失敗例

このような危機感を既に持って、イノベーションへの取り組みを始めた企業もあるとは思いますが、始めたもののうまくいかないと言う声を良く耳にします。大きくは5つくらいに大別できるのではないかと思います。

1.社内アイデア抽出システム

いわゆるアイデアの社内公募制のことです。アイデアを選抜し、優れたアイデアは表彰されや報酬も出て、その後社内で「新製品開発プロジェクト」等がローンチされます。そしてプロジェクトメンバーは経営幹部に対しプレゼンテーションをする。ゴーサインが出たら開発に着手…というようなシナリオで開始されることが多いようです。

ただ多くは、最終の経営への提言のところで「中断」ということが多いようです。お金を出す側に勇気がないのか?あるいは説明する側の根拠が不明確で説明が上手ではないのか?いずれにせよ多くのアイデアがこの段階で「塩漬け」になることが多く、イノベーション成功に至りません。

2.優秀な人材にイノベーションを任せる

イノベーションにおいては「人」は重要な役割を持つことは疑いようがありません。しかしすぐに「イノベーション」を成し遂げるような人ばかりが集まっているわけでもないのも事実です。また「優秀な人材」(イノベーションを起こせると言う意味で)は総じて人とは違った考え方、経歴、癖があるという事が往々にしてあります(←この考え方こそがイノベーションの弊害なのですが…)すると周囲から浮き上がったり、疎外感を感じたりしてせっかく優秀な人材がイノベーションをあきらめてしまう…というのはよく聞く話です。

実際、多くのイノベーションは良く確認してみれば決して一人で成し遂げられるものではなく、チームプレー、いわゆる「調」(マーケティング)「作」(製造)「売」(セリング)「流」(流通・アフターサービス)が上手に連携しないと成し遂げられないものだと思います。そのチームワークの中でイノベーションを実行しようという人材が「あの人変わっている・・・」という理由で浮き上がってしまっては元も子もありません。

3.オープンイノベーション

最近よく聞く、外部との連携です。しかし連携が目的化してしまうというのはいただけません。自社や自分の中に「これをやりたい」という確固とした軸があるなら、外部とつながることも有効ですがこの軸がなければ、いくら連携してもイノベーションは生まれません。

「NEWS WEEK」の2018年6月の記事にあったのですが、「お一人様モノづくり」として始まったプロジェクトが、本来の企画者の能力を大幅に上回る価値を生み出すそうです。これを他に類のない、「本物(トゥルー)・イノベーション」と呼び、外部の情報を拠り所とするものを「Me too私も!と共感することミ(ー・トゥー)・イノベーション」と呼ぶそうです。例え連携が上手く行っても、その後のイノベーションの道のりは決して平坦ではありません。誰かを頼りにしていてはとてもな成し遂げられるものではありません。

4.取り敢えずスタートアップに出資しておく

これもよほどの確率で真のスタートアップ時の瞬間を迎える企業に出会えないと、大きな出資率を持ち、大きな発言権を持つことは出来にくいですし、かといってその時期でない企業に出資しても、出資しようという競合が多く出資比率は低くなり、発言権も少ない、またリターンも少ないということになり…と難しい面があるように思えます。そうまでして投資するのは当然リターンを求めてのことではあるものの、組んでどうするのか?協業するのか、合併するのか、技術提携して何かをしたいのか?が不明確なままですと、単なる投資に終わるということもあるようです。

5.技術偏重

「世界中で売れなかったゲーム機ワースト10」という記事を先日見かけました。
そこには名だたるゲーム機器のメーカー名も見られます。イノベーションを「価値創造」であって「技術革新」ではないとする人が多くいらっしゃいます。「イノベーション」とは何か?「何」をもってイノベーションというのか?論議は尽きません。

しかし「顧客が価値を感じないモノやサービスを徹底的に作り込む」「誰も買わない、売れないモノやサービスをまじめに作り込む」という失敗があるのは確かです。いずれもこれらは売った後に分かるわけですが、なぜ同じ過ち(売れないものを徹底的に作り込む)ということが起きるのか?これについては対策をする必要があります。 

まとめ

これらイノべーションの問題を乗り越えるツールや仕組みは知識としてたくさん喧伝されていますが、それらを使いこなすのもやはり「人間」です。というよりもその人間のパラダイム(思考の枠組み)が変わらないとそれが活かせません。

どうすればパラダイムを変えイノベーションを成功させられるのか?これについてイノベーション・スピリットを呼び覚ませ↓にまとめてみました。ぜひご活用ください。


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「イノベーション・スピリットを呼び覚ませ」

~ 理屈・スキルより意欲と行動それは「脳機能の使い方」次第 ~

「新商品が出てこない」「イノベーティブなアイデアが出てこない」という話をよく耳にします。今回のレポートでは
〔新しいアイデア=知識×発想法×心的態度〕のうち「心的態度(←脳機能の働き)」の観点からお役立ち情報をお届けします。

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