2018年度新入社員 研修担当リポート

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最近の新入社員の気持ちはほんとわからない…

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約4000~3500年前の人も、そう言ったらしいですよ!

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・・・

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最近新入社員は、みんなまじめに見えますが積極性がないのはなぜでしょう?



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人を動かす基本は「知って・掴んで・動かす」。新入社員の価値観をまず「知る」ことが大切です!










 

昨今の新入社員が持つ価値観

これからお伝えすることは、今年急にポッと出てきたものではない…ということをまず

初めに述べさせていただきます。

2015年に「待ったなし!若手早期育成のポイント」でもお伝えした「昨今の若者の傾向」がより強くなった、いや、むしろ進化したと思っています。(「待ったなし!若手早期育成のポイント」も併せてご覧いただくとご理解を深めていただけると思います)

 

また読んでいただく上で大切な事は、新入社員にどんな傾向があるかを理解いただくだけではなく、その傾向をどう解釈して、どのような対応をすればよいのかを考えることです。「解釈」をするから「対応」が浮かぶのです。

 

空気を読み、周囲に合せることが出来る(「ほどほど」の程度を探っている)

まず1つ目はこれです。

言い換えると、「常に誰かに見られている」という意識が強いということです。

彼らにとって重要なことは、良くも悪くも「浮かないこと」です。劣等生のレッテルを貼られることも、優等生として極端に持ち上げられることも避ける傾向があります。彼らにとっての「ほどほど」の位置で、自分のペースで働くことが心地よいと感じているのです。故に、浮かないために今何をしておいたほうが良いか、全体の流れはどこに向かっているのかを観察します。おそらく無意識に。ですから余計なことを口走って相手を不快にするタイプの新人は極端に減ったとも言えます。この傾向について、まずは大2つの解釈をしてみます。

 

<解釈その1> と言うことは、「適応力」がある。

世の中の変化への適応力があるという解釈です。

情報機器の進化による情報過多、サービス業の充実、コミュニティの変化、小中高大の教育制度の変化など、あげればきりがないほどの変化、変化、変化の連続の世の中で育ってきた世代です。一見、大変な時代に生まれてきたなと私たちは思うかもしれませんが、それは私たちが彼らの生まれる前の時代を知っているからであって、彼らは、さほど悲観することなく、新しい機器が出てきたら、驚く我々を後目に、あっという間に使いこなしていますし、新しい流行も抵抗なく、受け入れます。便利なツールも格段に増え、自分の持ち物を上手にデコレートして、皆と流行に乗っかりつつも、自分らしくあろうともする。なんという適応力でしょう。日本は2000年代をピークにこれから人口が減少していきます。世の中の仕組みが大きく変わっていこうとしています。新入社員をはじめとする若者(20代)が、この適応力を良き方向に如何なく発揮できれば、私たちの想像がつかない新しい組織、新しい世の中を創ってくれる存在になってくれると思います。

 

<解釈その2> と言うことは、「一歩前に出るというリスク」を回避しがちである。

周囲を窺い、周囲の反応を気にしながら行動するから何やらせても半歩遅い、諦めが早いという解釈です。

今年の研修中、言葉を選びながら(空気を読みながらとでも言うのでしょうか)ある新入社員が私にこう言いました。

「【出る杭は打たれる】という言葉がありますが、私たちの世代は【出る杭は打ちのめされる】という感覚が強いです」

「打ちのめされる?」私がその意味を聞くと、

「打ちのめされるという意味は「再起不能になるほどのダメージを負わされることです」という答が返ってきました。

 

つまり「失敗は成功の素」ではなく「失敗したらおしまい」、故にリスクを冒してまで頑張ることに意味を感じず、またリスクをおかして頑張った先にどんな報いがあるのというのか?とつい考えてしまうのです。半面、周囲から「劣等生」だと思われたくない意識も強いので、「底上げ発想」で組織を変えようという際には、意外とそれに貢献してくれるかもしれませんが…。

     

我々(上の世代)とコミュニケーションの常識が異なっている

そして2つ目の価値観はこれです。

新入社員、は私たちと違ったコミュニケーションへの解釈(常識)があります。彼らの持つ2つの新しい常識について述べます。(但しここでいうコミュニケーションには「話す・聞く・書く・読む」という基本スキルにだけでなく、「他人との関わり方」と意味も含まれています)そしてその新しい常識への解釈をしてみましょう。

 

新常識その1 文字は書くものではなく、打つものである

実感されている方もいると思いますが、ここ数年の新入社員の「書く力」は落ちてきました。とくに漢字が書けません。

例)「社会人としての自賞を持つ」とあった。×「賞」⇒○「覚」

やはり情報機器の発展の影響で、文字を書く機会が減っていることが影響している

かもしれません。

その一方で、携帯端末を使って文字を打つスピードは、圧巻です。片手で器用に文字を打ち込むことが出来ます。常用漢字くらいは書けるようにさえすれば、端末内の情報整理は、私たちより速く正確に出来るはずです。研修の休憩中に、他の社員と談笑しながら片手で凄いスピードでフリップ入力する姿には敬服しました。

「技術革新の波に乗り遅れないところは強みだ」だと解釈します。

 

新常識その2 上下関係は理解すれど、コミュニケーションは「フラット型」

上司に対しては目上の人という認識もあるし、先輩に対しても尊敬の気持ちは持っているようです(彼らの言葉でいうと、リスペクトしているとのこと)。では「フラット型」というのはどういう意味なのでしょうか?

ここは言葉よりも研修での実例でご紹介することで理解していただければ幸いです。

 

・「遅刻します!の連絡は、唯一SNSで」

急遽、電車が止まってしまって、仕方なくまずは取り急ぎSNSで連絡するところまでは理解できます。しかし、それ以降、改めて謝罪するわけでもなく、報告するわけでもなく、何事もなかったように平然と研修を受講しています。彼らの中では、済んだことなのです。今さら何をどうしろと言うのかといった感覚でしょうか。気まずいからというわけでもなく、忘れていたわけでもない、済んだことなのです。私たちとしては、せめて「今朝は、ご心配おかけしました」とか「大事に至らず、○時頃会社着きました」とか「今は、お忙しい中ご対応いただきありがとうございました」の一言はあるべきだったのではないかと思うのですが。

 

・浅く広いコミュニティ作りで培ったコミュニケーションスタイル

一見、仲良く協力しているようでも、実はお互いに本音でぶつかっていない人が多くいます。研修中グループワークが捗らないグループの様子を見ていると、お互いの意見を尊重していますが、間違った行動や発言(ネガティブな発言や課題とは無関係の話を続けるなど)に対しても「そうだね~」「そういうこともあるよね」と受け止めてしまい、収拾がつかなくなってしまっていました。「気持ちはわかる。ただ今は~すべき」と思っているのに相手を傷つけたくないから言わない。後になって、問い質すと、「実は指摘すべきだったと思っていた」「~さんの○○という発言は良くないと思っていた」「~さんの△△という行動は控えて欲しかった」と次から次へと出てきました。2012年~2013年あたりからずっと「大人しく真面目に協力しながら取り組んでいるように見える」という傾向が続いています。そして当然ながら、討議を制限時間内にクリアすることが出来ないことがほとんどです。「仕事を納期内でやい遂げることよりも人と衝突することを徹底して回避することを選ぶ」という気持ちのほうが強いと解釈できます

 

この背景には、彼らのコミュニティ形成の特徴があると思います。SNS上での繋がり(お友達)は広いですが、浅い(会ったことがない、直接やりとりをしたことがないレベル)のが一般的です。輪を広げることには長けていても、関係を深めることには抵抗を感じているようです。研修の中でも、「自分に自信がないから深く突っ込まれると怖くなる。だから深い関係を築くのが苦手。しかも会社に入ると世代が違う人ばかりなので・・・」という旨の発言を受講者全体の約10%ほどがしていました。

「会社の同僚と家族ぐるみの付き合い」は、彼らにとってとてもハードルが高いことなのだと思います。

 

自分の「モノサシ」で物事を量る

そして最後、3つ目。

「自分的には~」「私的には~」や「~じゃないですかぁ」という話し方が、自分モノサシ発想そのものです。この言葉は言い換えると、「あなたがどう思おうが、自分(私)的には、~と思う」ということです。また「~じゃないですかぁ」についても、自分の考えがあたかも当たり前で、それは相手と同じ考えだと決めつけている、もしくは自分の考えは正しいと間接的に主張しているのです。

 

<解釈その1>と言うことは「自分」というものをしっかり持っている

「競争」の中で教育を受けてきた世代より「自分」を持っていると言えるのではないでしょうか?個性尊重教育(「ゆとり教育」)を受けてきているので、自分を主張できる人のではないかと思います。「主張の仕方」、「自分らしさの表現方法」に改善すべき点がありますが、SNS上だけでなく、ぜひ職場でも主張して欲しいものです。

 

<解釈その2> と言うことは「他人の期待基準と自分の満足基準との差」を埋めない

顧客や周囲の期待と新入社員の満足基準(これくらいやれば相手は認めてくれるライン)にはギャップがあります。実際に研修で課題を与えても、彼らなりの満足基準が、こちらの考える期待よりもはるかに低く、何度もやり直しを指示することが多いです。何度指摘をしても意識・行動がなかなか改善されない裏側には「自分たちなりに頑張っているのに…」が付きまとっているからではないでしょうか。「お金を払って学校に行くこと」と「お金をもらって会社に行くこと」の違いをどれだけ理解してもらえるか。ギャップを埋める第一歩はここにあると思います。 

まとめ

新入社員育成において「3つの価値観」を理解し、それを踏まえ「配属先の先輩・上司は新入社員とどう関わるべきか?」を考えて対応することが大切です。↑もぜひお読みください!

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