「働き方改革の落とし穴」~マネジャーが部下の成長の機会を奪っていないか?~

 

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お先に失礼します!

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あれ、早いねー。もう帰るの?

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先輩!「働き方改革」の時代ですよ!

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お疲れさま!(危機感がねーなー。分かっているのかなー。)



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「ワーク(仕事)とライフ(プライベート)のバランス」を気にして、一生懸命に働くことは悪いことだ」と思っているように見える社員を見かけます。プライベートばかりを優先させて、一生懸命働くことを避けていれば、ビジネスパーソンとしての実力がつかず、AIやロボットに置き換わってしまうのではないでしょうか?

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「ワークライフバランス」には「ほどほどのレベルで折り合いをつける」というような「妥協の響き」があり、むしろ「ワーク ライフ インテグレーション(統合)」、仕事もプライベートも高い次元で両立させる。そんな働き方をマネジャーの視点からどう実現するか?をお伝えします。

 

 

 「働き方改革」が社員の成長の機会を奪っている?

社員の成長(=稼ぐ力を付ける)させることを真剣に考えたときに昨今は更に厄介なことが2つあります。それは…昨今何かと話題に上がる「働き方改革」と「パワーハラスメント」です。

「働き方改革」への各社の取り組みは「労働時間の削減」に偏っている印象を受けます。「残業するな(させるな)」「早く帰れ(帰らせろ)」「もっと休め(休ませろ)」だけで、仕事の仕方は変わらず、社員は成長していない、なんてことは起きていないでしょうか?

短時間でも集中して密度濃く仕事をして、濃密な仕事経験を積んで、社員が成長していれば良いのですが、仕事の集中度は変わらず、ただ労働時間を減らしただけでは、ろくなことになりません。

人事・総務部門から現場マネジャーへの通達「部下に残業させるな」も、一歩間違えると、部下の成長を損なう恐れがあります。

ストレッチした仕事(=チャレンジが必要な仕事)を与えられ、自分の頭で、「ああでもない、こうでもない」と考えて仕事をする経験を積むことで人は成長します。

はじめから上手く行くとは限らないのですが(むしろはじめは上手く行かないのが普通)多少の遠回りと失敗をしながら、仕事を覚え、能力を伸ばしていくものです。

「本当は部下に試行錯誤をさせて、自分の頭で考えて仕事を覚えさせたり、困難を乗り越え る経験を積ませて、部下を成長させたい」と思っているマネジャーは多いと思いますが、「残業削減命令」がそれを許してくれません。「成長途上の若手社員にストレッチした仕事を振って、余計な時間がかかることは悪。仕事ができるベテラン社員に仕事を任せるか、マネジャーが自分で仕事をすれば、部下に残業させずに済む」みたいなことになったら、それこそ大変です。

部下からすれば、たいしたストレッチの必要が無い仕事が与えられれば、一時的には「楽でいいなぁ」と思うかもしれない。しかし、負荷をかけないと筋肉が衰えるのと同じように易しい仕事ばかりしていたら、成長しないどころか、頭も手足も退化・劣化してしまいます。そうやって二流・三流のまま年を重ねたら、AI時代に不要な人材になるリスクが高くなってしまいます。

 

厄介なことの2つ目は「パワーハラスメント」問題

厚生労働省が明文化した職場の“パワハラ”定義によると、パワハラの行為類型には「暴行・傷害・脅迫・名誉毀損・侮辱・暴言(精神的な攻撃)」など6種類があり、「業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)」もパワハラに当たる行為として定義されています。

つまり、上司が部下に対して能力を超える課題を与えた場合、上司は部下を成長させるつもりでストレッチした仕事を与えても、部下がそれを「遂行不可能なことの強制」と感じて主張すれば、その行為はパワハラと見なされる可能性もあるということです。

そういう誤解をさせないためには、部下に成長して欲しいという期待を伝え、将来どういう人財に成長させたいか、部下と話し合って明確にした上で、適度に困難な仕事や役割を与えること、更に“できそう”な予感が持てるよう励まし続けることがポイントです。

成長のためのストレッチ目標をパワハラと勘違いさせないためには、日頃から部下と積極的にコミュニケーションを取って関係を築いておくことが重要なのです。

現場のマネジャーとしては、本当にやりにくい時代です。人事・総務部門からは「残業させるな」「部下を育てろ」と言われ、部下からは「パワハラと誤解される」リスクを抱えながら、マネジメントを行うわけですから大変な苦労です。そんな面倒なことになるぐらいなら「(部下に仕事を振らずに)自分がやるよ」と言いたくなる心理も分かります。

しかし「自分がやる」ことが最良の解決策であることは少ないようです。なぜなら、マネジャーが仕事を背負い込むと、「忙しくて、部下の面倒を見ている時間がない⇒部下が育たない⇒部下に仕事を任せられず、結局自分がやらざるを得ない」という悪循環にはまり、だんだんとマネジャー自身の首が締まってくるからです。

ではどうしたら良いのでしょうか?情況によって様々な策があると思いますが、次に解決のヒントを示します。 

 

「真の働き方改革」~部下が仕事に集中して取り組む状態を作る~

「働き方改革(単なる労働時間削減ではなく生産性向上)」「ワークライフバランス」を実現する決め手は、「社員がモチベーション高く、仕事に集中して取り組む状態を作ること」です。そのためには、様々な手立てがありますが、カギは「仕事(課題)の与え方」にあります。部下の「能力(スキル)」と仕事の「難易度(チャレンジレベル)」を考えて仕事を与えることです。

心理学者ミハイ・チクセントミハイはその「フロー理論」(フローとは、「物事に夢中になって没頭している状態」のこと)で「人はフロー状態の時、一生懸命で充実しており、最大の生産性を上げて仕事に取り組む」と述べています。

一般に「能力(スキル)」と仕事の「難易度(チャレンジレベル)」との間には下記の原則があります。

  • 「自分の能力に対して適切な難易度の仕事が与えられた時」
    人は集中して仕事に取り組む

  • 課題が難し過ぎると不安になって挫折感を抱く

  • 課題が易し過ぎると退屈する(飽きる)

 要は「部下の成長に合わせて適度なレベルの挑戦の機会を与える」
ということですが、これを実現するためには「部下の能力レベルを把握しているか?」という前提があります。

普段から部下を観察したりコミュニケーションを取ったりして部下を「知る」ことがスタートです。また、挑戦の機会(仕事)を与える際にもコツがあります。

まとめ

「ワーク ライフ インテグレーション(統合)」(仕事もプライベートも高い次元で両立させる。)そんな働き方をマネジャーがどう実現するか?それは「部下の成長に合わせて適度なレベルの挑戦の機会を与える」ことに他なりません。

詳しくは、ダウンロード資料

『生産性向上のカギを握るマネジメント改革~働き方改革をゆとり労働にしないために~』

をご覧ください。

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