新入社員教育のポイント①~まずは新入社員のことを知ろう~

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最近の若い奴ときたらなってないと思わんか?

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どうしたんですか藤見マネジャー?

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両山、私に資料を見ておいてくれと頼まれたらどうする?
資料を見るだけか??

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いえ、誤字脱字がないかどうかチェックしたり、
もし気付いたら訂正しておきます。

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そうだよな。そういうもんだよなー。

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はい。相手の意図をくみ取った上でやるのが普通ですよ。
どうしたんですか?

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いや、この前三神に資料を見といてくれと頼んだら・・・

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資料を“見ておいてくれ”とは言われましたが、
誤字脱字の訂正までは指示されなかったもんで・・・

s_IMG_藤木-crop.pngなんて言われちゃったのよ。だから、言われなくたってチェックするのが当たり前だろ!って言ってしまったんだが、それ以来、三神に元気がなくてな。言い過ぎたかもしれん。

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当り前の事を分かってない三神が悪いんですよ!
それに、三神のことですから何日かしたら忘れてケロッとしてますよ。

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(それはそれで困るんだけどなー・・・どうしたものか・・・)



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新入(若手)社員には次世代を担う人材として活躍してほしいと考えています。しかし、ビジネスを取り巻く環境と同様に、人材育成についても従来の考え方や方法は通用しなくなってきていると感じています。次世代を担う新入(若手)社員教育を行っていく上でポイントとなることはありますでしょうか?





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現在のビジネスを取り巻く環境変化のスピードが速いということだけでなく、少子化による労働人口減少などを考えると、新入(若手)社員育成は企業において重要な課題であることは間違いありません。これから4回にわたって新入社員教育を行っていく上でのポイントをお話ししてい行きたいと思います。



はじめに

最近の若い奴らときたら・・・。こうした嘆きの声は、一説によると約5000年前のエジプトの遺跡から見つかった象形文字にも書かれていたそうです。これが本当だとすると「最近の若者」に対しての嘆きは、人類の歴史が始まって以来繰り返されている問題だと言えるのかもしれません。近年、技術の進化は著しく、私たちを取り巻く環境は5年、10年前とは大きく変わっています。つまり、新入社員が育ってきた環境は私たちが育ってきた環境とは全く異なるということです。

だとすれば、育成ががうまくいかないのを新入社員のせいにするだけでは、何も解決できません。新入社員を受け入れる側である私たちに求められるのは、まずは新入社員のことを理解することです。そもそも、他人のことを完全に理解することなどできるはずが無いのですから、ある意味、新入社員教育がうまくいかないのは当たり前のことなのかも知れません。

最近の新入社員の傾向や特徴

日本生産性本部の発表によると、2017年度の新入社員のタイプは「キャラクター捕獲ゲーム型」と命名されました。スマホをじっと見つめながら外に出て歩き回る、昨夏大流行したあのゲームと今年の新入社員の特徴がズバリ合うとのことです。

キャラクター(就職先)は数多くあり、比較的容易に獲得できた。一方で、レアキャラ(優良企業)を捕まえるのはやはり難しい。すばやく(採用活動の前倒し)捕獲するためにはネット・SNS を駆使して情報収集し、スマホを片手に東奔西走しなければならない。必死になりすぎてうっかり危険地帯(ブラック企業)に入らぬように注意が必要だ。はじめは熱中して取り組むが、飽きやすい傾向も(早期離職)。モチベーションを維持するためにも新しいイベントを準備して、飽きさせぬような注意が必要(やりがい、目標の提供)。 

また、2017年入社の就職活動の特徴として、近年は新卒の採用に積極的な企業が目立っています。厚生労働省・文部科学省が発表した「大学等の卒業予定者の就職内定率」では、2月1日時点で90.6%と昨年の87.8%から2.8ポイント増加した(大学の場合)。スケジュールが前倒しになった影響もありますが、リーマンショック前の水準を上回り、2000年以来最も高くなりました。

ちなみにここ数年の傾向は?

●2016年度『ドローン型』

・強い風(就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化)にあおられたが、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地(希望の内定を確保)できた者が多かった。
・夜間飛行(深夜残業)や目視外飛行は規制されており、ルールを守った運用や使用者の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も必要。

●2015年度『消せるボールペン型』

・見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっている。見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。
・ただ注意も必要。不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使しすぎると、インクが切れてしまう(離職してしまう)。

●2014年度『自動ブレーキ型』

・知識豊富で敏感。就職活動も手堅く進め、そこそこの内定を得ると、壁にぶつかる前に活動を終了。何事も安全運転の傾向がある。
・人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足との声も。どんな環境でも自在に運転できるようになるには、高感度センサーを活用した開発(指導、育成)が必要。

※日本生産性本部の発表を引用

今年の新入社員にも同様の傾向はありますが、過去3年の結果を見てみると、今の時代に即した能力は備えているものの、馬力不足やプレッシャーへの弱さなどが指摘されています。ライフワークバランスが重視されるようになり、残業や社会的意義よりもプライベートの充実を優先したいという気持ちも背景に見え隠れします。

新入社員の傾向を人事教育責任者の方たちにも聞いてみました。お話を伺うと、下記のような声が多く聞こえてきます。

  • 同世代ではよくコミュニケーションを取っているようだが、上司や先輩に対して自らコミュニケーションを取ろうとしない。
  • 指示されたことなど、最低限のことはやるが、それ以上の工夫が見られない。自ら仕事を取りに行く姿勢が乏しい。
  • 仕事が上手くいかないと周囲のせいにする。「私は頑張っているのに、○○してくれないからできない」が口グセ。


新入社員がこれらの傾向や特徴を持った背景には、原因があります。「今どき」の新入社員に問題があるのではなく、様々な外部環境要因に適応してきた結果として、これらの傾向や特徴を持つに至ったと考えるべきではないでしょうか。

新入社員を取り巻く社会環境

新入社員が上記のような傾向や特徴を持った背景としては、大きく2つあると考えられます。1つ目は情報通信技術の発達。2つ目は少子化が進んでいる事です。

情報通信技術の発達

今の新入社員は生まれた時からインターネットやパソコンのある環境で育ってきました。そして、情報通信技術の発達により、様々な情報にアクセスしやすくなったことで、わからない事はすぐ「検索」すれば理解出来る(分かった気になっている)ので、自分で考たり、深く考えることに必要性を感じないことも多いようです。

また、情報通信技術の発達による、コミュニケーションツールの変化も経験しています。例えば、小学生時代2005年)には個人情報保護法施行により、学校の連絡網が廃止され、個人ブログやSNSが流行しだしました。そして、中学校に入学したころ2008年)には日本でiPhoneの販売開始、Twitterが日本でのサービス提供を開始しました。さらに、高校に入学したころ2011年)には、LINEがサービス提供を始めました。

特にSNSの普及は新入社員の世代のコミュニケーションに大きな影響を与えました。SNSの普及によって「同世代や同質の人とのつながり」に多くの時間を割くようになり、異なる世代や価値観を持った人々と接する機会が減ったことが、世代の違う人たちとはそもそも考え方や価値観が違うから理解してもらえないという先入観を生み、自分から関わるということに価値を見出せなかったり、異なる価値観を受け止める素地ができていないのが現状です。

少子化の進展

ビジネスにおいても少子化は労働人口の減少など大きな影響を与えていますが、今の新入社員が育ってきた環境においては学習塾や習い事などの競争が激化しました。少子化が進み子供の数が減っていく中、結果として子供に対して手厚いサービスが生まれ、その手厚いサービスに囲まれて育ってきたことで、周りから何かしてもらう事は当たり前で「自ら能動的に動く必要がない」という感覚をもって会社に入ってくることが、今の新入社員の特徴や傾向に繋がっているのかもしれません。


いつの時代においても若者は世間の価値観と自分の価値観との葛藤を乗り越えて成長してきたものですが、今の新入社員の世代はこれまでの世代以上に自分の個性を活かすことを大切にする価値観で育ってきた(個性の尊重、個性を伸ばす教育などの「ゆとり教育」を象徴する教育環境)ため、自分の価値観や考えを大切にする自己愛を強く、相手の考えや価値観との折り合いが上手くつけられないとも言えるでしょう。

まとめ

新入社員は私たちと育ってきた環境や背景、社会に出る状況も大きく異なることが分かりました。労働人口が減っていく中、次世代を担う人材の確保も企業間で激戦となっています。辞めたらまた採用すればいい。と言って採用できるほど現在の採用市場は甘くありません。ビジネスを取り巻く環境変化のスピードを考えると、新入社員を早く育てることが最重要課題だと言っても過言ではありません。「最近の若い奴らは・・・」と嘆くのではなく、新入社員が持つ特徴に向き合い、「活かせることはないか?」と考えてみてはいかがでしょうか?

次回は、新入社員教育のポイント②~ニューノーマル時代に求められる人材とは?~についてお話しします。

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