企業研修で成果が上がらない理由とは

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藤見マネジャー、明日は研修で1日業務を離れますが、
よろしくお願いします。

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えっ!研修?明日だっけ?この忙しい時に勘弁してほしいよ~

まっ、しっかり勉強してこい!

~数日後~

s_IMG_三上-crop.png藤見マネジャー!この間もお願いしたんですが・・・
先日の研修で、今後の課題や計画について考えたので
すり合せのお時間をいただきたいのですが・・・

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すり合せ?悪いけど忙しくてそれどころじゃないよ!

とりあえず、研修で学んだ事を活かして頑張ってよ!

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ただ、今回の研修で作成した計画については、

これまでの計画と変更した点や新しい取り組みなども・・・

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研修は研修!現場は現場!研修と現場は違うんだ!!

早く仕事に戻れ!!!

s_IMG_三上-crop.pngはっ、はい~・・・
(せっかく研修で学んでも、
現場で使わせてもらえないんじゃ意味ないよ~)


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以前から、人材育成については重要施策として掲げていましたが、現場に任せている状態でした。しかし、数年前から組織的に取り組むため教育体系も作り研修なども実施し、研修内容も都度見直していますが、成果につながっていないと感じています。研修の企画において、何か良い方法はないでしょうか?


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結論から言えば、どんなにすばらしい研修を企画し実施したとしても、研修だけで人が成長することはありません。特に成人における学習は、研修などの教室での学び以上に重要なものがあります。企業研修で成果を上げるためには、それらを統合的に学習をデザインしなければいけません。今回は特に、現場の巻き込み事例を基にお話しします。

企業研修を企画するうえで重要なこと

ある調査機関のデータによると、人材開発担当部署の課題として「現場の理解と協力を得る」(90%以上)が最も高い結果となっています。また同調査で、他組織の連携の状況において「現場の管理職との連携」(約60%)が問題点としてトップに挙がっています。このことからも分かるように、企業研修を企画する上で、研修企画責任者が「研修受講者の現場上司・関係者をどう巻き込むか」が非常に重要になります。

また、米国のリーダーシップ研究調査機関であるロミンガー社の調査によれば、リーダーとしての成長を決める要素の比率として、以下のことが分かっています。

  • 学びの70%は、「実際の仕事経験」
  • 学びの20%は、「他者との社会的な関わり」
  • 学びの10%は、「教室での学習機会」

企業研修で成果を上げるためには、「教室での学習機会=Off-JT」を中心に企画を考えるのではなく、「実際の仕事経験=実務」と「他者との社会的関わり=仕事上の関係者」を含むトータルな枠組みから統合的に学習をデザインしていかなければなりません。人の成長という観点から見ても、研修受講者の「経験」「関わり」に大きな影響を持つ現場上司・関係者を巻き込むことが重要だと分かります。

研修を活かすも殺すも現場上司の関わり次第

研修の効果測定の大家として知られるロバート・ブリンカホフ氏が「効果のない研修プログラム」を原因分析したところ、下記の結果が出います。

  • 40%は、受講者のレディネス不足(例:事前の準備)
  • 20%は、研修自体の悪さ(例:内容、教材、教室)
  • 40%は、研修内容を現場で実施する際の環境の弊害(例:実際の場、周囲の理解)

この分析内容をご存知の方も多いと思いますが、内容を見て分かる通り、研修の成果が出ないからといって研修の内容ばかりをいじっただけでは不十分で、研修実施前の段取りと研修終了後のフォローの良し悪しが、研修の成果に大きく影響を及ぼします。当然、研修の前後で、受講者と最も関わる教育責任者といえば、現場上司です。研修前中後の現場上司の関わりが、研修の成果に対して大きな影響を与えます。

実際にあった!研修に対する現場上司の関わり例

これからお話しすることは、私たちが企業研修をお手伝いした際に、実際に合った現場上司の関わり事例をまとめたものです。もし、あなたの会社で研修実施の際、思い当たることがあれば、研修の成果が上がりにくい状況かもしれませんので、一度チェックしてみましょう。

【研修前】

  • (研修に関して)無関心、何も話さない、メールで済ます
  • 「仕事の事は忘れてリフレッシュしてこい」といって送り出す
  • 「しっかり勉強してこい」というが掛け声だけ

【研修中】

  • 頻繁に業務連絡を入れる(集中を妨げる)

【研修後(直後)】

  • 受講報告を受けるが忙しいので軽く流す
  • 「研修で学んだ事を実践に活かして頑張りましょう」というが、中身がない
  • 「研修と現実は違うんだ。早く仕事に戻れ」

【研修後(その後)】

  • 日常業務に追われ研修の事は眼中にない
  • 部下のちょっとした言動の変化に気付かない(変化の芽が葬り去られる)
  • 「研修受けてから急に理屈っぽくなったな」と皮肉を言う

いかがでしょうか?いくつチェックがつきましたか?研修を企画する側としては、どれも現場上司には行ってほしくない関わり方ではないでしょうか?

 

現場上司・関係者への巻き込みも企画の一部として考える

では、どのような関わり方が現場上司の望ましい関わり方といえるのでしょうか?
これは実際に、私たちが企業研修のお手伝いをするとき、事前に研修の説明会などでお伝えしている内容の一部です。

【研修前】

  • 研修内容を理解した上で期待を伝える
  • 時間をとってFace to Faceで伝える
  • 今回受講しない社員に主旨説明と協力要請

【研修中】

  • (可能であれば)研修にオブザーブ参加して研修内容の理解を深める

【研修後(直後)】

  • 受講報告を受ける“時間”をあらかじめ設定し(面談のアポイント)、課題や計画について話し合う(計画書のチェック、すり合わせ、指導)
  • 朝礼などで、受講の感想や今後の行動の決意を発表させる

【研修後(その後)】

  • 研修で学習したことを意図的に活用する
  • 現場のPDCAを回す仕組み(例:会議や週報など)と研修をつないで何ができるかを考える
  • 部下のちょっとした言動の変化を目撃したら声を掛ける

一つ一つを見れば、現場上司として当たり前の対応と思われるかもしれませんが、多忙を極める現場上司は、日々の業務に追われ、ついつい疎かになりがちです。
しかし、残念なことに、研修の企画責任者が現場上司へ研修の内容は伝えても、研修の前中後での関わり方までお伝えしている企業は多くはありません。あらためて、研修を企画する際に現場上司への関わり方についても企画の一つとして考えてみてはどうでしょうか?

 

まとめ

「部下が育つのも育たないのも上司次第」とはよく言いますが、昔も今も現場上司が部下の成長に大きな影響があることは変わりません。といって、研修企画者が研修以外の事を「現場上司の責任」として研修をやりっぱなしにしてしまっては、だせる成果もだせなくなくなってしまいます。だからこそ、企業研修を企画するにあたっては、「研修」を中心に考えるのではなく、現場での「経験」と「関わり」を含んだトータルな枠組みから統合的に学習をデザインしていかなければなりません。研修は「日頃の仕事を振り返り、新たな気付きを得る」補完的な場として位置づけ、現場での成長をしっかりと後押ししていきましょう。

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