OJTリーダー必見!新人・若手育成のためのOJTのポイント

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藤見マネジャー! 最近、三神が伸び悩んでいるようだな。

現場で育成はしっかりやってるのか?

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はい!定期的に勉強会なども開いていますし、

外部の研修などにも参加させています!

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バカもん! 育成の基本はOJTだぞ!!

特に現場で経験を通じて育てなければ育たんぞ!!!

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は、はいっ! かしこまりました!!

(・・・OJT? ・・・経験?)

~数日後~

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おい、三神? この前、藤見マネジャーが三神を
OJTで育成するって言ってたけど、その後どうなんだ?

s_IMG_三上-crop.png両山さ~ん、聞いてくださいよ。
藤見マネジャーみんなの前であんなこと言ったのに、
以前にも増して放任されてる気がするんですよ~!

s_IMG_片山-crop.pngえーーっ!? ホントに育てる気あんのか?
あっ! 藤見マネジャー! 三神の育成の件ですけど、OJTで育成するって言ってたのに全然やってないみたいじゃないですか?

s_IMG_藤木-crop.png何言ってんだ、両山? ちゃんとやってるじゃないか、OJT!!
さてはお前・・・OJTっていうのが分かってないな?
OJTっていうのはな・・とにかく経験が大事なんだよ!

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経験が大事なのはわかりますけど、あれじゃ・・
ただの放任じゃないですか!!

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だーかーらッ! OJTで経験させてるじゃないか!!

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???・・・藤見マネジャー・・・OJTの意味って分かってます?

s_IMG_藤木-crop.pngバカにするな!! それぐらい知っとるわい!!
オマエ(O)・ジブンデ(J)・テキトウニ(T)・
経験させることだろ?

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・・・・・・・・・・( ̄  ̄;)



s_IMG_丸山.png人材育成に関して、特に新人・若手の育成が急務だと感じています。そこで、OJTリーダー制度を導入し育成に力を入れていますが、なかなか思うようにいっていないのが現状です。また、現場では、市場の変化に伴い業務自体も変化してきて、OJTリーダー自身もうまく教えられない、時間がない、といった課題も出てきています。OJTにおいて、これといった正解はないと思いますが、その中でも外せないポイントのようなものがあれば教えてください。

s_IMG_原田.png教育・育成というと、どうしても知識やスキルのインプットが主となり、教示的・管理的になりがちです。もちろん、成長の段階によっては重要な場合もありますが、現在のビジネスの現場では、以前よりも過去の知識やスキルが通用しなくなってきています。そういった中で、人が成長していく為には、自ら経験を創り出し、経験から学び取る力が必要になります。今回は、この経験による学習を主として考えた、OJTのポイントを見ていきましょう。


ないない尽くしの育成現場

新人・若手育成において、OJTが重要な事は言うまでもありません。従来の研究でも、OJTに費やした日数が多いほど、従業員の組織コミットメントが高くなり離職意志が低下すること、また新人・若手社員に対するOJTは企業の生産性の伸びに影響を与えていることが報告されています。

しかし、重要だとはわかっていても、育成現場では難しい状況もあるようです。厚生労働省が毎年実施している「能力開発基本調査(平成28年度)」によると、人材育成に関して何らかの「問題がある」と72.9%の事業所が回答しています。その中で、「指導する人材が不足している(53.4%)」「人材育成を行う時間がない(49.7%)」「人材を育成しても辞めてしまう(43.8%)」といった回答が特に多くなっています。

また、個人の自己啓発の状況・課題については、正社員で78.4%、正社員以外で70.3%の労働者が、自己啓発を行う上で「問題がある」と感じる、と回答しています。問題点として、正社員・正社員以外とも「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない(正社員59.3%:正社員以外39.4%)」が最も多い回答となっています。

まさに、組織・個人ともに時間も人もない「ないない尽くし」の育成現場です。では、この状況下で有効なOJTを行うためには、何が必要になるのでしょうか?

 

人は経験を通じて成長する

米国のリーダーシップ研究調査機関であるロミンガー社の調査によれば、リーダーとしての成長を決める要素の比率として、以下のことが分かっています。

  • 学びの70%は「実際の仕事経験」

  • 学びの20%は「他者との社会的な関わり」

  • 学びの10%は「読書・研修での学習機会」

実際の仕事はもとより、関わりや学習機会などの「経験」が学びにおいて重要であるといえます。
また、経験学習モデル(デヴィット・コルブ氏)によると、

  1. 経験=具体的な経験

  2. 省察=経験を多様な観点から振り返る

  3. 概念化=他でも応用できるよう概念化する

  4. 試行=新しい場面で実際に試してみる

つまり、自分で①気づき⇒②考え⇒③教訓とし⇒④行動を起こす、といった経験による学習サイクルを回すことで人は学びを得ていることが分かります。この点については、多くの方がこれまでの自分の成長場面を振り返ったとき、思い当たる節があるのではないでしょうか?

 

経験によるOJTの落とし穴

人が経験によって成長するのであれば、現場で育成責任を担うOJTリーダーは、指導する新人・若手社員のOJTにおいて、とにかく経験を積ませれば良いのでしょうか?

熟達研究(エリクソン氏)では、様々な領域の実証研究に基づいて「各領域における熟達者になるには最低でも10年の経験が必要である」という10年ルールが提唱されています。ただし、単純に10年の経験を経れば自動的に専門的な知識や技能が身に就くという事ではなく、10年の間にいかに「よく考えられた練習」を積んできたかが重要になります。

「よく考えられた練習」とは、

  1. 課題が適度に難しく明確である

  2. 実行した結果についてフィードバックがある

  3. 何度も繰り返すことができ、誤りを修正する機会がある

といった経験を指します。これは、経験の長さよりも「経験の質」が重要な要因であることを示しています。

 

経験学習を促進するOJTのポイント

2010年の神戸大学の調査報告によると、新人(1年目)社員の指導者と若手(2~5年目)社員のOJT担当者に分け、教え方の違いがみられるかについて検討・分析した結果、以下の3点を明らかにしています。

  • 新人・若手の経験年数に関わらず、指導力の高いOJT担当者は「相談と進捗確認(こまめに相談に乗り、進捗を確認する)」と「自律の支援(自分で考えるように指導する)」に力を入れる傾向があった。

  • 指導する対象のキャリア段階によって、OJTの実戦知が異なっていた。優れたOJT担当者は、新人を指導するときには「成長の承認(成長した点についてほめる)」や「率先垂範とビジョン(自ら行動し、将来のビジョンを立てさせる)」を、若手を指導するときには「目標のストレッチ(目標を引き上げる)」や「原因分析と改善(結果に対する原因を分析し改善策を考えさせる)」を重視する。

  • 新人の段階で「自律の支援(自分で考えるように指導する)」を、若手の段階で「目標のストレッチ(目標を引き上げる)」を過剰に要求することは、新人・若手社員とOJT担当者の関係を悪化させたり、成長を阻害する。

この調査結果から、新人・若手育成のために、経験学習を促進するOJTのポイントが3つあります。

  1. しっかりと結果に対してフィードバックし、自分で考えるように促す

  2. 成長の段階ごとに、ポジティブなフィードバックによって自身や自己効力感をつけさせ、目標のレベルを引き上げることで挑戦を促す

  3. 適度に難しく、明確な課題を設定することを支援する

 OJTリーダーは、この3つのポイントをまず実践していきましょう。

まとめ

冒頭でも触れたとおり、現在の育成現場は「ないない尽くし」の状態が慢性的に続いています。また、現代のビジネス環境では「経験」できる機会自体も減ってきています。こういった時代では、指導される新人・若手も、自ら経験を創り出し、意識して経験から学び取る力を高めなければいけません。だからこそ、私たちOJTリーダーは「経験の質」を意識した「経験学習」を促進させるOJTを行うために、まずは3つのポイントをおさえ実践していきましょう。

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