未払い残業代や劣悪な待遇は、優秀な管理職の転職を招く?

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次代.png次代を切り拓く人材を育てるために外せない3つのポイント
ビジネスを取り巻く環境の変化が当たり前の時代、『昨日まで通用したことが今日は通用しない時代』と言っても大袈裟ではないかもしれません。このようなビジネス環境の中、次代を切り拓く人材を育てようと各社あらゆる手を尽くしています。今回はそのために外せない3つのポイントご紹介します。

 

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藤見マネジャー! お前の部署はまた今月も目標に達していないようだな⁉

s_IMG_藤木-crop.png申し訳ございません! 来月こそは!

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その話は先月も聞いたぞ! 来月は行動で示すんだ! 

お前も営業担当とともに、毎日現場に出ろっ‼

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えぇ‼ あっ、はい、わかりました……

~1か月後~

s_IMG_片山-crop.png藤見マネジャー、まだ残っているんですか? お先に失礼します!

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おぉ、お疲れさま。ちょっと今月は何としても目標を達成しないと……。

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今月から僕らと同じ外回りもしているじゃないですか、体壊しますよ?

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身体は壊したくないんだけどな……、とはいえ何としても目標は……。

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いやいや! てゆーか、うちの部署の担当している業界ってもうヤバいじゃないですか! そもそも目標達成なんか厳しいですって‼ 僕もお先で~す。

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(上からは怒鳴られ、下もついてこない……、この船で働く意味あるのかなぁ……)


 

s_IMG_丸山.png会社業績が伸び悩む中、ギリギリの人員でこの状況を打破せざる得ません。しかし、ここにきてそのカギを握る管理職層の離職が目立つようになってきました。離職の理由はそれぞれだと思いますが、出来るだけ離職を防ぐために何か良い方法はありますか?


s_IMG_原田.pngマクドナルド事件で一躍脚光を浴びた「名ばかり管理職」問題。確かに管理職は、労働基準法41条2号に定められた「労働時間などに関する規定の適用除外」とされています。しかし、管理職にも残業代などが支払われる条文があることをご存知でしょうか?
優秀な管理職は、企業にとって多くの利益を生む、まさに「人財」です。

s_IMG_原田.pngしかし、法律の誤認による残業代の未払いや管理職に対する悪待遇は、優秀な管理職の転職市場への流出を招く要因になります。労働基準法を正しく理解し、優秀な管理職を企業に繋ぎ止めるためには、まず管理職とは何か、そして管理職に適用される条文は何かを知る必要があります。基礎的な管理職の定義や適用条文を踏まえ、優秀な管理職の転職理由の分析とその予防法を検証してみましょう。


 

管理職とは何か

管理職とは、一般的に「部長」や「課長」など決裁権限を持つ人材を指します。しかし、労働基準法上の管理職は「管理監督者」といい、労働基準法第41条に当てはまる人材を指します。その人材の定義とは、以下の通りです。

  1. 別表第一第六号(林業を除く)又は第七号に掲げる事業に従事するもの
  2. 事業の種類に関わらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
  3. 監督又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けた者

つまり、企業に勤める多くの管理職が該当する「監督若しくは管理の地位にある者」が「管理監督者」となります。そして、その「管理監督者」は労働基準法32条の「労働時間」、34条の「休憩」、35条の「休日」の条文は適用されなくなります。

また、管理職が「管理監督者」に該当するかどうかは、

  • 労働時間、休憩、休日などの規定枠を超えて活動しなければならない、重要な職務内容・責任と裁量権限を有している(採用・解雇・人事考課・労働時間の管理など)
  • 時を選ばず経営判断や対応を要請されるため、現実的に労働時間などの規制に縛られていない
  • 賃金やボーナス、その他の待遇でも、その地位にふさわしい待遇がされている

かどうかも目安になります。

 

管理職にも適用される条文とは?

一方、管理職(管理監督者)に適用される労働基準法の条文には、どのようなものがあるのでしょうか?

  • 37条(割増賃金):企業は管理職に対して、深夜22時から翌日5時までの割増賃金を残業代として支払わなければなりません。
  • 39条(年次有給休暇):管理職に対し、年次有給休暇は一般労働者同様に与える必要があります。

また管理職でもあっても、長時間労働は健康被害の原因になります。残業が多く長時間労働になると、労働安全衛生法に基づき、医師による面接指導などの健康管理措置が必要になる場合もあります。

 

管理職だって辞めたくなる時がある

離職・転職というと若手がよく話題になりますが、残念ながら経営から期待される優秀な管理職・ミドルほど転職市場へ流出してしまう可能性も高いといえます。

管理職が転職を考える要因は以下が挙げられます。

  • 給料やボーナスに不満がある
  • 休暇や福利厚生、残業代の未払いなど待遇が悪い
  • 業務権限が与えられない、与えられても権限が限られている
  • もっと活躍したい、他にやりたい仕事がある
  • 成果が認められない
  • 人間関係がうまくいかなかった
  • ノルマが厳しい
  • 残業が多い

日本では欧米のような職務型の制度になっている組織は少ないと言われていますが、それぞれの業務・職務における価値の明確化が多くの組織で進んでいたり、優秀な管理職にとっては好待遇やよりよい環境・やりがいのある仕事を提示する企業に転職しやすい環境が整いつつあるともいえます。
優秀な管理職の転職を防ぐためには、モチベーションを上げ転職意欲をそぐことが急務となるわけですが、一体どうしたらそれが可能になるのでしょうか?

 

優秀な管理職の転職市場への流出を防ぐために

優秀な自社の管理職を転職市場に流出させないためには、その人材の優秀さを認め、待遇を改善することが重要となります。では、どう待遇を改善すれば、優秀な管理職の転職を防ぐことができるのでしょうか。

  1. 報酬(給料・ボーナス)を上げる
    管理職の最も多い転職理由は、「給料が安い」ことです。しかも管理職の給与体系は残業代込が多く、実質的な給与総額は非管理職よりも低くなるという逆転現象もあります。そのため、絶対に転職して欲しくない優秀な管理職には、働きに見合った報酬アップを考慮するのも一つの方法です。
  2. 残業代をきちんと払う
    管理職といえども、労働基準法に定められている通り「割増賃金(残業代)」は支払わなければなりません。人事予算的に厳しい場合は、給料やボーナスアップは無理でも、残業代を支払うことで優秀な管理職の転職を防ぐ方法の一つです。
  3. 福利厚生や様々な手当を充実させる
    給料やボーナス、残業代の未払いは無理でも、福利厚生や様々な手当で優秀な管理職の転職を阻止することもできます。また、福利厚生費は経費扱いになりますので、法人税対策としても有効です。
    福利厚生費には、借り上げ社宅・通勤手当・出張手当・慶弔見舞金・常識の範囲内での慰安旅行・新年会や親睦会などの費用・残業時の食事代・保養所・人間ドック代・永年勤続記念品代などが当てはまり、経費として計上し節税できます。
  4. 有給休暇をきちんと与える
    有給休暇は管理職であっても、きちんと与える必要があります。また有給休暇を取りやすい環境を作ることも、優秀な管理職を転職市場に流出させない方法といえます。
  5. 責任や裁量の幅を広げる
    優秀な管理職には、その優秀さに比例する責任や裁量を与えることも重要です。裁量があれば、優秀な管理職のモチベーションや責任感も上がり、仕事自体をより楽しめるようになります。また、幅広い裁量を与えられるという非金銭的報酬は、管理職の自尊心を高め、仕事や企業に対する愛着を生みますので、転職市場への流出を抑えることができます。
  6. 成果に報いる
    優秀な管理職が出した結果や成果に対して、成果報酬の付与や昇給など金銭的な形で報いることも重要ですが、大勢の社員の前で表彰するなど金銭以外の方法で報いることでモチベーションを上げ、転職市場へ流出しにくくなる効果もあります。
  7. 働きやすい環境を整える
    働きやすい環境を整えることも、優秀な管理職の転職市場への流出を抑えることができます。働きやすい環境の例としては、評価制度の透明性やパワハラ・セクハラがないこと、コンプライアンスを遵守し、人や情報の風通しが良い職場環境であること、無駄な残業がなく福利厚生が充実していること、充実した社員教育制度があること、などが挙げられます。
  8. 充実した研修を提供する
    充実した研修を提供することも、優秀な管理職を引き付け、転職市場への流出を抑えることができます。特に今後のキャリアアップに繋がる次世代リーダー向けの研修や、ビジネススキルの研修など、優秀な管理職がより優秀になる研修は特に人気が高いです。優秀な管理職は企業にとっても「人財」であり、単なる優秀な管理職の転職防止だけではない効果がありますので、積極的に提供しましょう。

 

まとめ

優秀な管理職の転職市場流出を金銭的な報酬で一時的に防ぐことは可能ですが、金銭以外の非金銭的報酬待遇を軽視してはいけません。世界的に見てもミレニアル世代といわれる2000年以降に成人した世代は非金銭的報酬を重視する傾向があるといわれていますが、日本でも最近の若者についてよく聞く話でもあります。

今後、多くの組織でミレニアル世代の管理職が増えていくことが予想されます。管理職の責任や裁量の幅を広げ、管理職が働きやすい環境を与える等々、まずは自社で可能な事から実行されると良いでしょう。

 
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