営業ノウハウが共有できない意外な理由

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営業革新のための営業マネジャーの5つの基本.png営業革新のための営業マネジャーの5つの基本
企業を取り巻く経営環境は非常に厳しい状況下において、多くの営業部門は、従来の営業からの革新を求められています。ズバリ、営業革新を成功させるポイントは、戦略とオペレーションを連動させ、実践し、実践を通じて学習し、学習を通じて戦略やオペレーションを深化・進化させることです。

 

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おい! 三神‼ 相変わらずお前の営業はスジが悪いな! 誰だ、教育係は‼

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両山さんっす。でも両山さん、いつも忙しいって、あんまり教えてくれないんすよ

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おいおい! 俺のせいにするな! 俺が忙しいのは事実だけどな

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両山も両山だ。自分のことだけ考えるんじゃないぞ! 確かに営業成績は良いかもしれないが、自分のことだけしか考えないのは組織としてNGだ!そんなことだからいつまでもマネジャーになれないんだぞ!

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(なんだと~! そもそも教える時間も余裕も与えてくれないのは藤見マネジャーの責任だろ~!)

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まぁまぁ二人とも……。両山というか会社の問題かもしれないですし……。

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((お前が言うなー!!))

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両山さんが忙しいのは分かりますし、藤見マネジャーも忙しいし……。でも聞きたいときに誰もいないんで、なんかいい方法ないんすかねぇ~?


 

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営業部隊の全体的な底上げ、若手営業の育成などの為に、個々人が持つ営業ノウハウの社内共有を進めたいと考えています。その一つとしてSFA(営業管理システム)の導入も検討していますが、このまま導入に踏み切っても失敗に終わる気がします。営業ノウハウの共有化について良い方法はないでしょうか?


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近年の営業活動、特に法人営業においては営業ノウハウの社内共有が不可欠となっています。その一つとして、さまざまなSFAが各社の営業現場に導入されていますが、高い経費をかけて導入しても「うちの営業は使わない」と、宝の持ち腐れに悩んでいる会社も少ないようです。それはいったいなぜでしょうか?今回は営業ノウハウの共有が出来ない理由についてみてみましょう。


 

営業ノウハウの社内共有が重要な理由

法人営業はかつて「KKD(勘、経験、度胸)」といわれたように俗人的・経験的な要素が強く、いわゆる「デキる営業マン」や「カリスマ営業マン」は独自の営業ノウハウを持っていました。そのノウハウは、基本的に次の3項目の情報管理だったといわれています。

  • 顧客情報
    顧客の社名、代表者名、資本金、業歴、事業内容、従業員数、主要取引先、過去3年以上の売上高推移、業界ポジションなど

  • 営業履歴
    顧客訪問時の面談対応者名とその役職、客先のキーパーソン名とその役職、訪問時の案件内容とその結果、案件の制約と競合状況など

  • 個別案件情報(商談プロセス情報)
    商談ごとのアプローチ、プレゼン、クロージング、内定・決定保留各段階の状況、顧客に提出した商材・見積書・提案書の内容とそれに対する顧客の反応状況、成約・失注の要因など

デキる営業マンやカリスマ営業マンは、これらの情報を自分だけが分かる「我流情報管理術」で管理し、顧客のニーズ変化・潜在ニーズ、自社の強みとライバルの強みなどを分析し、「間違いなく落とせる提案書」作成のスキルを磨き上げてきました。

この情報管理とスキルは、彼らが営業現場で地を這うようにして情報を拾い集め、それらを試行錯誤しながら練り上げた我流だったが故にその共有が難しく、せいぜい同僚や後輩に「俺のノウハウを盗め」というしかなかったともいえるでしょう。

しかし、ビジネス環境の変化が速い現在、かつての俗人的・経験的営業活動では顧客ニーズに柔軟かつ迅速に対応できなくなっています。したがって「KKD営業」から「営業ノウハウの共有」により組織的に顧客対応ができる「チーム営業」への転換が急務になっています。

もし、デキる営業マンやカリスマ営業マンの「我流情報管理術」を可視化できれば営業社員全員のスキル向上、営業阻害要因の的確な究明と排除、営業活動全体の改善などが可能になるからです。

 

営業ノウハウ社内共有が進まない理由

そこで、成果を上げた営業社員の情報管理術や営業プロセスをITツールによって可視化・標準化し、営業部門内はもとより商品企画、マーケティングなど営業関連部門でも情報共有をしようと、近年は営業部門にITツールを導入する企業が増加の一途をたどっています。

そして、情報共有のポイントは「成約・失注の結果ではなく営業プロセスの可視化―成約した営業プロセスのメソッド化(再現化)―属人化・経験化していた営業スキルの標準化」にあり、これらのポイントが一気通貫に行われて初めて営業ノウハウの社内共有が可能になるとされています。

ところが、これを実現するために導入したITツールが宝の持ち腐れになっている企業の場合、次のような共通現象がみられるといわれています。

  1. 情報別にITツールを使い分けているので情報の結合性がない
    訪問予定はスケジューラやグループウェア、営業日報提出は電子メール、案件情報はスプレッドシート、営業資料はプレゼンソフト、営業情報の社内フィードバックはSFAと、営業社員は情報別にITツールを使い分けている。このため、一次情報を社内の使用目的別に何度も再入力する必要があり、営業社員は情報入力に多大な手間と時間をとられている。しかも一次情報がSFAとの情報結合性がないため情報システムのパッチワーク化が起こり、ITツール導入本来の目的である情報共有ができていない。

  2. 情報可視化の仕組みができていない
    営業部門内や営業関連部門間での情報共有を実現するためには「共通語」、すなわち情報の可視化が必要だが、その仕組みと訓練ができていない。例えば営業日報の場合、営業部門内や取引先との間だけで通用する隠語を多用した日報、日時・金額など備忘録のような数字を羅列した日報、主観的な記述に終始した日報など、その営業社員の属人性を反映したものが多く、第三者が知りたい情報が皆無のケースが多い。
    5W1Hは当然のこと、そもそも何のために訪問を行い、その経過と結果はどうだったのか、案件の競合状況はどうなのかなど、各営業社員の活動プロセスを第三者が把握できる営業情報フォーマットを整備し、それに営業社員が必要事項をもれなく記入する教育がなおざりにされている。

このように、ITツールを使い分けていては、その営業社員の営業プロセスが見えないのは当然といえます。ある意味でKKD営業と大差がありません。
また、情報別にITツールを使い分ける仕組みでは、営業社員がITツールの機能を一部しか使わない、あるいは会社全体でシステムを使いこなせないのも当然といえます。

 

勝ち残る営業部隊の条件

SFAなどの営業向けITツールを適切に利用すれば、一般に次のようなメリットがあるといわれています。

  • 営業プロセスのリアルタイム共有
    前述したように、多くの企業において営業社員は情報別にITツールを使い分けているため、営業プロセスの状況をリアルタイムで共有できません。また、これら情報の一元管理もできていません。これでは、組織的な営業活動、すなわちチーム営業への転換は不可能といわざるを得ないでしょう。
    しかし、ITツールを使い分けるのではなく、これを一気通貫で使えるようにすれば、営業プロセスのリアルタイム共有が可能になり、SFAとの情報結合性も生まれるので情報の一元管理も実現できます。そうなれば、営業社員は営業会議用資料作成など社内向け使用目的別に一次情報を再入力する手間も不要になり、本来の社外向けの営業活動に専念できるようになるでしょう。
    また、情報の一元管理ができれば、受注成功事例だけではなく、失注案件の営業プロセスや問題点も明らかになり、論理的に失注要因を分析し、営業活動の改善に活かせるでしょう。

  • 売上予測の精度向上
    顧客情報や営業案件情報は営業社員の数に比例して増加しますが、その一方で、営業マネジャーは営業社員が個々に把握しているこれら情報の全体把握が困難になる問題に悩まされます。この問題解決にもSFAは役立つとされています。
    SFAにより一元管理した情報を集計、分析をすれば受注・失注率などを算出でき、売上目標達成のための営業案件数を即座に把握でき、受注成功に向けた対策を迅速に打てるからです。これにより、従来は営業マネジャーの経験と勘に頼っていた売上予測が客観的になり、売上予測の精度が向上することになります。

ITツールの適切な利用は、勝ち残る営業部隊の条件ともいえるでしょう。

 

SFA導入はなぜ失敗するのか

一般に情報共有の目的は、社員が個人管理している情報を部門や全社で共有・活用することで業務品質や業務効率を上げていくことにあります。

営業部門における営業ノウハウ共有の目的も、営業活動の効率化、組織的営業活動への転換などによる強い営業部隊の育成にあります。SFA導入による成果を上げた営業社員の営業プロセス可視化・標準化、情報管理一元化などはその手段に過ぎないといえるでしょう。

SFA導入に失敗している企業に見られる共通的な特徴が、この目的と手段の混同だといわれています。SFAを導入すれば確かに情報活用の利便性は高まりますが、その利便性が営業ノウハウ共有をはじめとする組織的な営業活動を促してくれるわけではありません。

ところが、目的と手段を混同しているため、営業部門では前述のように様々なITツールが社内の使用目的別に使い分けられ、その仕組みの延長線上にSFAも位置付けられてしまっているため、SFAの機能の一部しか使われず、SFAを宝の持ち腐れにしているとみられています。

組織的な営業活動は、その仕組みがあって初めて可能といえます。仕組みがあるからこそ、営業社員には「SFAを使いこなそう、全社的なシステムにしよう」とのモチベーションが生まれます。

 

営業ノウハウ共有の前に行うべきこと

営業ノウハウ共有の前に行うべきことは、その仕組みづくり、すなわちSFA導入の環境整備といわれています。それには、基本的に次のような環境整備が必要とされています。

  • SFA導入の明確化及びSFA使用ルールの明確化
    営業ノウハウ共有目的の周知徹底と社内で共有すべき営業情報の定義・フォーマット・その保管方法の明確化、情報更新とそのチェックルール化など

  • 情報リテラシー教育
    営業ノウハウ共有のための情報リテラシー教育と情報リテラシー向上のための定期的研修実施

  • 営業ノウハウ共有のための環境整備
    一次情報を各種ITツールで容易に再利用するためのフォーマット標準化と情報登録の標準化。現在のITツールはフリーキーワードで容易に情報検索できるようになっているが、情報登録が登録者によりまちまちだと目的情報のフリーキーワード検索が困難になる。

これらの環境整備においては、営業マネジャーなど各部門長のリーダーシップ発揮が欠かせないでしょう

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営業革新のための営業マネジャーの5つの基本.png営業革新のための営業マネジャーの5つの基本
企業を取り巻く経営環境は非常に厳しい状況下において、多くの営業部門は、従来の営業からの革新を求められています。ズバリ、営業革新を成功させるポイントは、戦略とオペレーションを連動させ、実践し、実践を通じて学習し、学習を通じて戦略やオペレーションを深化・進化させることです。

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